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ξ゚?゚)ξが身篭ったようです
ξ゚?゚)ξが身篭ったようです その2 ξ゚?゚)ξが身篭ったようです その3 ξ゚?゚)ξが身篭ったようです その4 ξ゚?゚)ξが身篭ったようです その5 ξ゚?゚)ξが身篭ったようです その6 ← いまココ ξ゚?゚)ξが身篭ったようです その7 ξ゚?゚)ξが身篭ったようです その8 ξ゚?゚)ξが身篭ったようです その9 ξ゚?゚)ξが身篭ったようです その10 ξ゚?゚)ξが身篭ったようです その11 ξ゚?゚)ξが身篭ったようです その12 31 :◆UlzhpOM.9Q :2006/04/16(日) 19:53:41.46 ID:6iup/msh0 ( ^ω^)「なんだか緊張するお」 ブーンは今日初めてVIPPERのメンバーと顔を合わせ、 加入するか否か、加入するならば今後の活動について等話し合うことになっていた。 憧れの人と逢える嬉しさと、会えばメンバーに加入を勧められるという気の重さとが 重なり、ブーンは前の日の夜眠れなかった。 VIPPERに指定された駅に着くと、見たことがない女の子がブーンに近寄ってきた。 ジーパンにトレーナー、あまりしゃれっ気のない女の子である。 (n‘∀‘)η「貴方がブーンさんですね。お待ちしてました。 私、VIPPERのローディのキタです。」 ローディとは機材のセッティングやステージ上でトラブルが起こったときの対処もする、 ちょっと専門的な雑用係の事である。ちなみにスタッフさんは機材やステージ上の事等 音楽に関することにはノータッチ。VIPフラワーにはローディは居なかったので ブーンはちょっとだけプロっぽくなった気がした。 33 :◆UlzhpOM.9Q :2006/04/16(日) 19:54:36.74 ID:6iup/msh0 ( ^ω^)「はい、僕がブーンですお。えーっと、VIPPERさんは何処に いるんですかお?」 (n‘∀‘)η「メンバーは今スタジオで取材中なので私がお迎えに上がりました。 ここから5分ぐらいのスタジオに居ます。行きましょうか」 ( ^ω^)「しゅ、取材・・・」 ブーンは取材という言葉に失禁しそうになりながらもキタ付いて行った。 本当にこんなバンドが僕を認めてくれるんだろうか? でもなんで僕なんだろう? いくつもの疑問がブーンの頭の中を回り続けた。 スタジオに着くとまだVIPPERのメンバーは取材中のようで、 ブーンは缶コーヒーを渡され、暫くロビーで待ってて欲しいと伝えられた。 VIPPERが使っているスタジオのロビーはブーンが見た中で一番広く、 綺麗だった。 ( ^ω^)「やっぱり全然違うお。僕が使ってたスタジオには 焼きおにぎりが入ってる自動販売機なんか無かったお」 ブーンがきょろきょろロビーを見て回っていると、 向こうからがやがやとにぎやかな声が聞こえてきた。 どうやら取材が終わったようである。 34 :◆UlzhpOM.9Q :2006/04/16(日) 19:55:29.80 ID:6iup/msh0 (`・ω・´) 「えらく長いこと喋ってしまったな」 ( ゚∀゚) 「まぁいいじゃないか。今回は巻頭特集らしいしネタはあったほうがいいだろ」 (´し`VP)「俺はあまり喋らなかった気がする・・・」 (n‘∀‘)η「あっ、皆さん、VIPフラワーのブーンさんがお見えです」 (´し`VP)「あ、そうだったな。どの人?」 (n‘∀‘)η「あちらでコーヒーを飲んでもらってます」 キタから紹介されたブーンは慌ててソファから立ち上がって会釈した。 ( ^ω^)「ど、どうも!内藤ホライゾンです!ブーンってよんでくださいお!」 (`・ω・´) 「君がブーン君か。弟から話は聞いているよ」 ( ^ω^)「弟?」 (`・ω・´) 「おや、聞いてなかったのかな。ショボンは俺の弟なんだ」 (;^ω^)「し、知りませんでしたお。失礼しましたお」 ( ゚∀゚) 「まぁここではなんだし、スタジオの中に入ろうか」 35 :◆UlzhpOM.9Q :2006/04/16(日) 19:56:47.16 ID:6iup/msh0 ブーンはスタジオの中に案内されたが、しょっぱなから出鼻を挫かれてしまったので 話を切り出すためにもう一度自らを奮い立たせようと思った。 だがどうすればいいのか具体的に頭に浮かんでこなかったブーンは、 とりあえずバンドマンっぽい行動をすれば良いかと思い髪の毛をかきあげてみることにした。 ( ^ω^)「・・・イテッ」 しまった。今朝髪の毛を梳かすのを忘れていたんだった。 無常にも髪の毛はブーンの指で絡まり・・・その場の空気も空回り。 VIPPERのメンバーはブーンの事を不思議そうな目で見るばかりだった。 ( ゚∀゚) 「大丈夫かな?」 (;^ω^)「大丈夫ですお・・・なんかすいませんお」 (´し`VP)「いいんだよwww」 (`・ω・´) 「じゃぁ本題に入ろうか。ブーン君、突然だけどVIPPERに入らないか?」 ( ^ω^)「は、はぁ・・・」 (`・ω・´) 「勿論待遇は前居たバンドより良いと思うし、望めばもっと良くする事だって出来る。 今VIPPERは転機に来てるんだ。僕らもこれから活動範囲を広げていきたいし、 それには君のギターの腕が欲しい」 ( ^ω^)「で、でも僕のギターを聴いたことは無いんじゃないですかお」 (`・ω・´) 「うん、そうだね。CDだけだ。もしよかったらここで弾いて欲しいんだが」 (;^ω^)「えっ」 36 :◆UlzhpOM.9Q :2006/04/16(日) 19:57:41.31 ID:6iup/msh0 (´し`VP)「僕のギターを使うといいよ。キタ、機材者に積んであると思うから 持ってきてくれないか?」 (n‘∀‘)η「わかりました」 キタがギターを持ってくると、ちゃっちゃっとアンプにセッティングされた。 さすがローディ、手馴れたもんである。 (`・ω・´) 「VIPフラワーの曲で構わないよ。」 ブーンの手は汗でぐっしょりだった。 どうしよう、今弾くなんて聞いていない。 でも・・・ ブーンは半分頭の中が真っ白になりながらも、我武者羅にギターをかき鳴らした。 もうどうにでもなれ、そんな言葉が頭の中をよぎりながらも。 37 :◆UlzhpOM.9Q :2006/04/16(日) 19:58:26.10 ID:6iup/msh0 ( ゚∀゚) 「やっぱりショボン君が勧めるだけあるな」 (´し`VP)「テクニックはまだ未熟だが磨けばすごく伸びると思うよ」 (`・ω・´) 「やっぱり俺の耳に狂いは無かったな。 ブーン君、どうかな。駄目かな?」 ( ^ω^)「でも・・・でも僕にはVIPフラワー以外のバンドは・・・」 渋るブーンにシャキンは切り返す。 (`・ω・´) 「・・・VIPフラワーには新しいギタリストが入ったそうだよ。 それに、この話を持ってきたのは他でもない、ショボンなんだ。」 ( ^ω^)「・・・ショボン・・・」 半分自暴自棄になってやめてしまったバンド。 ずっと一緒になって頑張ってきた仲間がこういう話を持ち出してきたという事は、 また同じフィールドで勝負しようじゃないか、そういうことなんだろうか。 でも、ツンのことはどうする? じゃぁ、自分の夢は諦めるのか? 自分の心に嘘をついてまで平凡に生きて行きたいのか? ( ^ω^)「・・・やりますお。僕を、VIPPERに入れてくださいお」 115 :作者 ◆UlzhpOM.9Q :2006/04/17(月) 05:11:41.24 ID:l6P0iBov0 (`・ω・´) 「よく言ってくれたブーン君。早速なんだが色々決めてしまいたいことがあるんだ。 こちらとしても早いに越した事はないし、君も早くバンド内のことが覚えられて 楽になると思うしね。最初はしんどいと思うが遠慮なく僕たちに言ってくれ」 ( ゚∀゚) 「些細なことでもいいからね。」 ( ^ω^)「あ、あの・・・何でギタリストがいるのに僕がギタリストに抜擢されたんですかお」 ( ゚∀゚) 「?」 ブーンは先ほどギターを貸してくれた人を完全にギタリストだと勘違いしていた。 (´し`VP)「はは、僕はベーシストだよ」 (`・ω・´) 「ああ、すまないね。まだ自己紹介がまだだったね。 僕がシャキン。ドラムを担当してるよ。ベースがいまい、君にギターを貸した奴ね。 そしてボーカルのジョルジュだ。」 (;^ω^)「し、失礼しましたお」 ブーンにギターを貸してくれたいまいは実はVIPPERを組む前、 某有名バンドでベースをしていたのだ。そのバンドはブーンも大好きで知っていたのだが、 ノーメイクで本人を見てみるとCDのブックレットからは想像のつかない、まるで別人だった。 116 :作者 ◆UlzhpOM.9Q :2006/04/17(月) 05:12:28.20 ID:l6P0iBov0 ( ゚∀゚) 「そんなに硬くならなくていいからね。じゃぁ、一番初めにバンドの約束みたいな事を 覚えてもらおうと思うんだけど。まずは練習なんだけど、僕らが顔をあわせるのは 週に3回。でもブーン君にはこれから曲を覚えてもらわないといけないから ・・・そうだなぁ、週に5回は個人練習で入ってもらおうかな。スタジオ代は 心配要らないから大丈夫だよ。」 ( ^ω^)「しゅ、週5回ですかお」 ( ゚∀゚) 「ちょっと多いかな?でも音に関しての妥協はしたくないんだ。」 ( ^ω^)「いえ、頑張りますお」 意気込みが違う。 ブーンはごくりと生唾を飲んだ。 この人たちは完全にプロフェッショナルだ。 デビューこそしていないが、完全に音に関してプライドを持っている。 僕が思っているよりも大きく、ゆるぎないプライド。 これが「上」の世界か。 ( ゚∀゚) 「ブーン君のお披露目ライブは一ヵ月後、東京と名古屋と大阪の3箇所でミニツアーを 組むから、その時だね。いきなりツアーでしんどいかもしれないけどがんばってね。 これが覚えて欲しい曲のデモ。全部で20曲あるよ。」 一月で20曲。 決して簡単に出来るような曲ではない。しかも曲数が多いとなれば今まで以上の集中力も 必要となる。さっき固めたばかりの決心が、揺らぐ。 117 :作者 ◆UlzhpOM.9Q :2006/04/17(月) 05:13:27.11 ID:l6P0iBov0 ( ゚∀゚) 「お披露目までの一ヶ月の間に取材もいくつか受けてもらうけど、大丈夫? 新しいメンバーが入って、リリース、ツアーとなればこんなにおいしい宣伝材料は ないからね。あ、言い忘れたけどレコーディングもあるからね。」 ( ^ω^)「レコーディングですかお!?」 ( ゚∀゚) 「今回は3曲入りマキシだからそんなに時間は要らないかな。 出来れば1週間で録り終えたい」 レコーディングに取材、ツアー。 全ての準備を今から一ヵ月後までに終わらせなければならないのか。 ブーンは軽く眩暈がした。 ( ^ω^)「で、でも僕機材をそろえなきゃいけないんですお。 バンドから足を洗うつもりで全部売っちゃったんですお」 ブーンはショボンと喧嘩をしてVIPフラワーを辞めた時、 機材を全て売り払ってしまった。とてもじゃないが今のブーンに全ての機材を そろえるだけのまとまった金が手元にあるはずがなかった。 118 :作者 ◆UlzhpOM.9Q :2006/04/17(月) 05:15:35.07 ID:l6P0iBov0 (´し`VP)「構わないよ。ライブが始まるまでには 必ずどこかのメーカーのモニターになることになると思う。」 ブーンはあいた口が塞がらなかった。 ( ^ω^)「ちょ、モニターってことは僕モデルの楽器が出るってことですかお!?」 楽器のメーカーで●●モデルという文字を見たことはないだろうか。 (X JAP●N hi●eモデルの黄色地にハートが沢山書かれてるギターとか) それはそのメーカーがアーティストと相談して作った楽器を本人に提供し、 その楽器を使用してもらう事でメーカー及び楽器の宣伝をしてもらう。 そしてメーカーでそのアーティスト仕様の楽器を生産し、売る このシステムが「モニター」である。あくまで「モニター」なので、 例えばアーティストがバンド活動を辞めた場合、楽器はメーカーに返還しなければならない。 バンドをやっている人なら誰もが一度はあこがれるシステムではあるのだが。 (´し`VP)「はは、そうだね。その時もわかんないことがあったらいつでも相談に乗るよ。 とりあえずの練習用で俺のギター貸してあげるよ。」 ( ^ω^)「いまいさん優しいおwwwwwありがとうございますおwww」 (`・ω・´) 「次はプライベートな事だからちょっとアレかもしれないけど、 まじめに聞いて欲しいんだ。ブーン君は彼女居るのかな?」 119 :作者 ◆UlzhpOM.9Q :2006/04/17(月) 05:17:11.18 ID:l6P0iBov0 (;^ω^)「は、はいお。いますお」 (`・ω・´) 「同棲とかしてる?」 (;^ω^)「いえ、まだしてないですお。でもそのうちとは思ってますお」 シャキンはため息を一つついて話を進めた。 (`・ω・´) 「バンドも人気商売だからね。彼女が居るってことは絶対に漏らさないで欲しい。 指輪も、キスマークも勿論タブーだ。女の影をちらつかせるのは禁止だからね。 同棲を始めた時も一応教えてくれるかな。」 ( ^ω^)「わかりましたお」 ( ゚∀゚) 「本当に面倒だけど、お願いするね。 シャキンも僕も彼女は居るし、いまいは結婚してるんだ」 (;^ω^)「そ、そうなんですかお・・・」 思わぬ束縛と干渉にブーンは動揺を隠せずに居た。 ロックスターになるという現実。 それは自らを押し殺すことも余儀なくされ、 大衆が望む格好よさの皮を常にかぶっていなければならない。 オーラは手を抜けばすぐ消える。 だからこそプライベートでも気を張っていて欲しい、 これがシャキンが望む事だった。 124 :作者 ◆UlzhpOM.9Q :2006/04/17(月) 05:21:12.17 ID:l6P0iBov0 (`・ω・´) 「解らないことがあったら僕等でもキタでも24時間いつでも電話してくれればいいから。 やるからには徹底的に良いものを一緒に作っていこうね。これ、電話番号。」 ( ^ω^)「はいお」 「徹底的に良いものを一緒に作っていこうね」 この言葉にブーンは奮い立たされたような気がした。 同時に背筋に一本細い氷柱が立つような、そんな厳しさも感じ取れた。 ( ゚∀゚) 「最初に僕らとスタジオに入るのは一週間後にしようか。それまでに 5曲は覚えてきて欲しいな。頼んだよ。」 ブーンはジョルジュから5曲の指示を受けると、借りたギターを背負い キタに見送られて駅まで歩いた。 (n‘∀‘)η「ちょっと厳しい人たちですけど、普段はとても気さくで楽しい人たちなんですよ」 ( ^ω^)「ありがとう、キタさん。僕頑張るお」 (n‘∀‘)η「私もなるべく上手にサポートに回れるよう頑張りますね」 キタの笑顔はブーンの心の不安を取り払ってくれるかのように清々しく、 ブーンは心地よい緊張を感じながらツンの待つ家へと急いだ。 125 :作者 ◆UlzhpOM.9Q :2006/04/17(月) 05:21:51.85 ID:l6P0iBov0 家に帰り、ツンに全てを話すと、ツンは流石に驚いた様子で返事もままならない様子だったが ブーンがまたバンドを始める事をとても喜んでくれた。 その夜はツンが腕をふるい、ブーンの好物を沢山作って二人でささやかなお祝いをしたのだった。 ξ゚?゚)ξ「よかった。ブーンがまたバンドを始めてくれるなんて・・・」 ツンは食器を洗いながら独り言のようにつぶやき、ふふっと笑った。 当のブーンはといえば、上機嫌でワインを一本飲み、酔っ払って寝てしまっていた。 ξ゚?゚)ξ「暫く家にも帰ってないわ。明日荷物を取りに帰るついでに帰ってみよう」 ツンが自分のアパートに帰る頻度は約一~二週間に一度。 大学にはもう通っていない。授業にももう付いていけないし、何よりしぃの顔をみるのが 苦痛で仕方がなかったのだ。 127 :作者 ◆UlzhpOM.9Q :2006/04/17(月) 05:22:14.05 ID:l6P0iBov0 ( ^ω^)「じゃぁ行ってきますお」 ブーンは次の日、早速個人練習の為朝から出かけていった。 練習が終わったあとはそのままバイトに出かけるというのだから 今夜の帰りはきっと夜中になるだろう。 身体を壊さなければイイが、とツンは少し心配した。 ξ゚?゚)ξ「・・・頑張れ、ブーン」 ツンが家路に着く途中のバス停で見上げた太陽は 今まで生きてきた中で一番眩しく輝いていた。 すべてを白い光で包み込み、浄化するかのように。 ξ゚?゚)ξ「家に帰るのも久しぶりだわ。 やっぱり郵便物溜まってる・・・」 ポストを探るツンの手が止まった。 一通の青い封筒。 差出人:VIP大学 216 :作者 ◆UlzhpOM.9Q :2006/04/17(月) 18:54:35.36 ID:l6P0iBov0 ξ゚?゚)ξ「・・・」 ツンはやっぱり来たか。でもいずれはこうなるだろうと 心のどこかで覚悟はしていたものの、いざ現実を目の前にすると 焦りとか諦めとか、そういったざわざわしたものから包まれてしまうのだった。 とりあえず部屋に入って開封してみたものの、中身を読むことは出来なかった。 後ででも構わないだろう、と自分に言い聞かせるようにつぶやき、 荷物をまとめだした。テーブルの上に置かれた青い封筒はツンの心を読み取るかのように 静かにその時を待っているかのように見えた。 ♪Sing Without You, I'll sing without you♪ ξ゚?゚)ξ「もしもし」 J゚?゚)し 「もしもし、ツン。ママだけど」 ξ゚?゚)ξ「・・・ママ。どうしたの?」 J゚?゚)し「どうしたのじゃないでしょ。学校から留年通知が来たわよ」 217 :作者 ◆UlzhpOM.9Q :2006/04/17(月) 18:54:56.12 ID:l6P0iBov0 やはりか。 ツンは電話を肩で挟み、封筒の中身を見てみた。 進級するにあたり単位不足の為、留年が決定した そんなようなことが書かれており、VIP大学の学長の判子が押されてあった。 ξ゚?゚)ξ「・・・ママ、私大学辞めたい」 半年以上通ってなかった大学に未練は無い。 今の私には情熱を注げるものがなく、これから時間をかけてゆっくり見つけて行きたい。 大学に通いながらではなく、ゆっくり自分と向き合う時間の中で 自分のペースで見つけて行きたい。 これがツンの言い分で、これから仕送りは一切しない、家賃も生活費も自分で稼ぐ事、 だらしない生活をしないこと、という条件でツンは大学を辞める事になった。 218 :作者 ◆UlzhpOM.9Q :2006/04/17(月) 18:55:11.47 ID:l6P0iBov0 ξ゚?゚)ξ「ごめんなさい、ママ・・・」 J゚?゚)し「もう大人なんだもの、自分の進む道は自分で決めても良いとママは思ってるわ。」 ξ゚?゚)ξ「ママ・・・」 ξ゚?゚)ξ「ママ、あのね。実は今真剣にお付き合いしてる人が居るの」 J゚?゚)し「まぁ、そうなの。どんな人?」 ξ゚?゚)ξ「バンドをやってる人なんだけど・・・今度成人式の時にそっちに一緒に帰ろうかと 思ってるの。会ってくれる?」 J゚?゚)し「勿論よ。楽しみにしてるわね」 電話を切った後、ツンは部屋の中にひとりぼっちでいることが たまらなく寂しくて、哀しくて、泣いた。 窓の外には夏の終わりを告げるセミの鳴き声と、 オレンジ色にまどろむ太陽の光がじりじりと暑かった。 219 :作者 ◆UlzhpOM.9Q :2006/04/17(月) 18:55:30.60 ID:l6P0iBov0 ( ^ω^)「ふー、5曲なんてちょろいと思ってたけど結構大変だお。」 ブーンは一人スタジオで練習を続けていた。 メンバーから貰ったのは音源のみなので、それを繰り返し聞きながら音を拾っていく他 なす術がないのがしんどいところ。 ( ^ω^)「ちょこちょこ違うところがあるかもしれないけど、なんとかやってみるお」 CDを聞いては止めて弾き、聞いては止めて弾きを繰り返しているうちに 努力の甲斐あってかなんとかそれらしくなってきた。 だがブーンがこれまでに覚えたのは3曲。ジョルジュに指定された分はあと2曲、 ツアーまでに覚えなければいけない曲もあわせればは未だ17曲も覚えなければならない。 (;^ω^)「・・・きっとやればできるお・・・」 ブーンは来る日も来る日もスタジオに篭り、指が擦り切れるまでギターを弾き続けた。 家に帰ってからも寝る間を惜しんで練習をしていた。 練習は深夜まで及ぶ事もあり、次の日のバイトがしんどくなる時もあったが それでもブーンは練習を休もうとはしなかった。 自分の力がどこまで通用するかという楽しみと、期待にこたえなければというプレッシャーが ブーンの心に圧し掛かっていた。 220 :作者 ◆UlzhpOM.9Q :2006/04/17(月) 18:56:05.85 ID:l6P0iBov0 ξ゚?゚)ξ「ブーン、おかえり。ごはんできてるよ」 ( ^ω^)「ありがとうだお。」 ブーンは疲れを隠せない様子で床に座り、うーんとのびをした。 ξ゚?゚)ξ「忙しそうね。大丈夫?身体」 ( ^ω^)「ちょっとしんどいけど大丈夫だお。 それより寂しい思いをさせてしまってごめんだお いただきますだお」 ツンはブーンがどんなに遅くなっても食事を一緒にとるようにしていた。 ブーンもなるべくツンと一緒に居る時間は沢山話をするようにしていた。 そうすることでお互いのバランスを上手く保っていけるからだ。 ξ゚?゚)ξ「ねぇブーン、私大学を辞める事になったの」 221 :作者 ◆UlzhpOM.9Q :2006/04/17(月) 18:56:36.84 ID:l6P0iBov0 ( ^ω^)「そうなのかお?ツンのカーチャンはそれでいいっていったのかお?」 ξ゚?゚)ξ「うん、これから仕送りもなくなるし、家賃の事とかもあるから そろそろ本腰を入れてバイト探さないと・・・」 ( ^ω^)「・・・ツン、一緒に住むかお?」 ξ゚?゚)ξ「いいの?」 ( ^ω^)「今までだって一緒に住んでたようなもんだお。 ツンさえよければここで住むといいお。ちょっと狭いけどwww」 ξ゚?゚)ξ「嬉しい。ありがとう。じゃぁ、荷物とか運ぶね」 こうしてツンとブーンは一緒に住む事になった。 ツンはブーンの負担をすこしでも軽くしようと朝から晩まで働いたが、 そのせいでお互いの生活時間帯が逆になり、すれちがう事も多くなった。 そんな健気なツンにブーンは毎日出かける前に手紙を書いていった。 手紙といっても小さなメモに一言、二言の簡単なものだったが いつしかその手紙も溜りに溜まり、100通に届く程になっていった。 222 :作者 ◆UlzhpOM.9Q :2006/04/17(月) 18:58:00.21 ID:l6P0iBov0 某スレのパクリって言われるかもしれないけど 推奨BGM: X JAPAN/Tears ttp://www.youtube.com/watch?v=-zqj3wOzf2Q&search=X%20JAPAN%20Tears 今回はここまでですお また来ますお( ^ω^)ノシ ξ゚?゚)ξが身篭ったようです その7 スポンサーサイト
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![]() にしても、>>1はバンドに詳しいねぇ
【2006/04/17 23:22】
URL | 名乗るのマンドクセ('A`) #79D/WHSg[ 編集]
着メロの選曲がまた (・∀・)イイ
♪壊れそうなほど 狂いそうなほど 切ない夜には そっと抱き締めて♪ 「その5」のこの着メロでコーヒー吹いた。
【2006/04/18 08:08】
URL | キティ@中野人 #79D/WHSg[ 編集]
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